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第28回:プライドで飯が食えるか!・・・でも。

私がご相談を受けたときにしばしば使う言葉として、意地代は高いですよ。っていうのがあります。これは昔見たワイドショーでとある弁護士が言っていたのをまるまるぱくっているのですが、法律を純粋に手続きと考えると感情的には相容れないプロセスをたどるものもありまして、話を聞いた私としても気持ちとしてはわかるけれども、その感情代はえらく高くついてしまいますよと、お知らせさせていただきます。ただそこで意地を取るかお金を取るかはお客様次第でして私はどちらにした方がいいということはいいません。ただ意地代は高いということをお伝えするだけです。それはなぜか。それは私自体はしばしば、というよりほぼ毎回意地を取っているからです。
商売をしていますと、意地とお金の板ばさみ的なことはよく起こります。私の場合、体はでかいわりに商売は細々としておりますので、目先のお金に心奪われることもしばしばです。ただ、同時に自分の仕事にプライドももっています。よく言われるのが他の事務所だったらもっと安いからまけてくれってなこと。なかなか依頼がこないときなんてまけちゃおうかなと思うときもあるんですが、そこで私がたいてい言うのは、「他に安いところを知ってらっしゃるんだったらそこにご依頼ください」こんなこといってたんじゃそのお客様は違うところで依頼しますよね。それは私も十分わかります。ただ、私の考えとして、とくに行政書士という仕事は自分自身を売っている仕事だと思います。自分自身を売っている私としては業務の値段をまけろとおっしゃるお客様は私自身を安いと考えられているわけでして、身一つな私としては自分を安売りするわけにもいかないわけです。
また私のしている仕事は出来上がっている書類を引き渡せば終わりってものじゃありません。お客様からお話を聞かせていただき0から書類を作ったりご相談に乗らせていただいたりするわけで、ある種お客様との共同作業っていう面が非常に大きいといえます。男女が夫婦になることと近いかもしれません。これから結婚する一方が一方を軽く見ていたりして夫婦生活はうまくいくでしょうか。私はうまくいくとは思えません。すぐに離婚するか、両方がいやな気分になるだけでしょう。というわけで、自分を安売りすることは自分のためにもなりませんが、お客様のためにもならないと思うわけです。
てなことで、私はお客様からの値引きを受けることはほとんどありません(自分からまけるときはあるんです。これは話が別でしてもともとお客様が私の提示した値段を支払う気があったのなら、そこから私の方が安くしてもお客様の感じる私の価値は下がっていないと思うからです)。これからもそれは変わらないと思います。こういう性格のため、苦しくなる時がこれからもあるでしょうし、全く依頼がこなくなるかもしれません。
それでもまあいいんじゃないのって考えてます。幸か不幸か私には従業員はいませんので、売上が減っても私の収入が減るだけでサラリーマンの方のように会社に迷惑がかかるということはありませんので。
てなわけで、「今日も衣食足りて礼節を知る」と「武士はくわねど高楊枝」の2つの板ばさみになりながら、意地を取って収入が減ったならせめて歯医者代を減らすように「書士は食ったら糸楊枝」を実践するのでした。

h15.5.12
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